イタリア製ヒーロー誕生譚。鋼鉄ジーグは重要なガジェットだが、物語の下敷きになっているわけではない。ただしイタリア語版のOP歌詞は物語の重要な伏線となっている。
これは、何者かになることをすっかり諦めてしまっていた主人公・エンツォと、地に堕ちても何者かになることを諦めなかったヴィラン・ジンガロの2人の物語だ。
スーパーパワーを得たエンツォは鋼鉄ジーグとは呼ばれない。Youtubeに上げられた動画によって、彼はスーパークリミナル(超犯罪者)いう称号で市民に知られることとなる。
かつてスターになることを夢見たジンガロは激しい暴力と言う形でその嫉妬の炎を世界へとぶつける。
エンツォにとってジーグとはなんだったのか。それは、想像力の源。世界の見方を変えるということ。何もなく何者でもなかったエンツォは、アレッシアに対する愛とジーグを知ることで、世界と向き合う術を見出すことができる。
皆は彼を鋼鉄ジーグとは呼ばない。だがしかし、やがて人々は彼を鋼鉄ジーグと呼ぶだろう。何故なら彼は、それを想像することが出来るからだ。傑作。